永井健治

B01-PF1
生細胞内の20種の標的タンパク質を定量計測する技術の開発
永井 健治
大阪大学 産業科学研究所
研究キーワード:
光スイッチング蛍光タンパク質 多色イメージング 顕微鏡 定量計測
WEBリンク:研究室 researchmap X
研究概要
生体内の様々な遺伝子の発現やその翻訳産物であるタンパク質の量を定量することは、多様な「時」を生み出す分子メカニズムを解明するうえで必要不可欠です。生体試料の様々なタンパク質量の時間変化を同一試料で定量し、その相関関係を解析するために、多様な蛍光色素を用いたマルチカラー蛍光イメージングが有用ですが、従来技術では蛍光色の違いによって識別可能な数に制限があり、同時観察できるタンパク質の種類は5種程度に制限されていました。この制限を取り払い、蛍光イメージングにおける識別可能な種類の上限を拡張するために、光照射によって青色と緑色蛍光が可逆的に変換可能な「可逆的光変換蛍光タンパク質」を開発し、光スイッチング速度の異なる変異体を作製することで、青色蛍光の光スイッチング速度と緑蛍光の光スイッチング速度の2次元による色素の識別を可能にします。さらに緑色rsFP、赤色rsFPを組み合わせて最大20種のタンパク質を定量計測可能なライブイメージング法を確立し、時間タンパク質学の研究者と共に様々な研究に応用していきます。
研究協力者
尾﨑(野間)涼平(大阪大学産業科学研究所)
主要論文
- Ozaki-Noma R, Wazawa T, Kakizuka T, Shidara H, Takemoto K, Nagai T. Positive-Type Reversibly Photoswitching Red Fluorescent Protein for Dual-Color Superresolution Imaging with Single Light Exposure for Off-Switching. ACS Nano. 2025 Feb 25;19(7):7188-7201.
- Ichimura T, Kakizuka T, Taniguchi Y, Ejima S, Sato Y, Itano K, Seiriki K, Hashimoto H, Sugawara K, Itoga H, Onami S, Nagai T. Volumetric trans-scale imaging of massive quantity of heterogeneous cell populations in centimeter-wide tissue and embryo. Elife. 2025 Feb 3;13:RP93633.
- Hattori M, Wazawa T, Orioka M, Hiruta Y, Nagai T. Creating coveted bioluminescence colors for simultaneous multi-color bioimaging. Sci Adv. 2025 Jan 24;11(4):eadp4750.
- Kusuma SH, Kakizuka T, Hattori M, Nagai T. Autonomous multicolor bioluminescence imaging in bacteria, mammalian, and plant hosts. Proc Natl Acad Sci U S A. 2024 Oct 8;121(41):e2406358121
- Fukushima SI, Wazawa T, Sugiura K, Nagai T. Extremely Sensitive Genetically Encoded Temperature Indicator Enabling Measurement at the Organelle Level. ACS Sens. 2024 Aug 23;9(8):3889-3897
略歴
1998年3月 東京大学大学院医学系研究科修了
1998年3月 博士(医学)。
1998年4月‐2001年3月 理化学研究所 基礎科学特別研究員
2001年12月‐2005年3月 JSTさきがけ研究員
2005年1月‐2012年2月 北海道大学電子科学研究所 教授
2012年3月‐現在 大阪大学産業科学研究所 教授
2018年1月‐現在 大阪大学先導的学際研究機構超次元ライフイメージング研究部門 部門長
2023年9月‐現在 株式会社LEP 代表取締役社長
主な所属学会
- 生物物理学会
- バイオイメージング学会
- 分子生物学会
趣味
スキー ゴルフ ドライブ 飲酒 科学・ビジネス談義