岩崎 信太郎
研究項目 A03-2 代表
翻訳速度学
岩崎 信太郎
理化学研究所
開拓研究本部
研究キーワード:
翻訳 RNA Ribosome profiling Ribo-Seq
WEBリンク:研究室 researchmap
研究概要
我々のグループはこれまで、次世代シークエンサーを応用し、RNAと翻訳を網羅的に探索する研究を展開してきました。特にribosome profiling法を駆使し、翻訳が司る多様な生命現象の理解に取り組んできました。例えば、翻訳阻害剤の隠れたRNA配列特異性、ribosome渋滞の網羅的同定、オートファジーによる特異的mRNA分解、統合ストレス応答阻害タンパク質の作用機序、ホウ酸による翻訳調節機構などです。
本学術変革領域では、近年私達が開発した微小量対応型、多検体対応型の新型ribosome profiling法を使って、様々なリズムに応じた翻訳制御の実態を網羅的にかつ定量的に理解していきたいと思います。また、翻訳・RNA関連の技術を領域の研究者のみなさんに提供します。
主要論文
- Iwasaki S, Iwasaki W, Takahashi M, Sakamoto A, Watanabe C, Shichino Y, Floor SN, Fujiwara K, Mito M, Dodo K, Sodeoka M, Imataka H, Honma T, Fukuzawa K, Ito T*, and Ingolia NT*. The translation inhibitor rocaglamide targets a bimolecular cavity between eIF4A and polypurine RNA. Mol Cell. 73: 738-748.e9 (2019)
- Iwasaki S, Floor SN, and Ingolia NT. Rocaglates convert DEAD-box protein eIF4A into a sequence-selective translational repressor. Nature. 534: 558-61 (2016)
- Iwasaki S, Sasaki MH, Sakaguchi Y, Suzuki T, Tadakuma H, and Tomari Y. Defining fundamental steps in the assembly of the Drosophila RNAi enzyme complex. Nature. 521:533-6 (2015)
略歴
理化学研究所開拓研究本部 主任研究員 / 東京大学新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻客員准教授。
2011年東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程修了 (博士 (生命科学))、JSPS特別研究員DC1 (東京大学、2008-2011)、東京大学分子細胞生物学研究所助教 (2011-2013)、JSPS海外特別研究員(米国Carnegie Institution for Science、2013)、HFSP長期フェロー(米国California大学Berkeley校2013-2016)を経て、2016年より理化学研究所RNAシステム生化学研究室准主任研究員として研究室主宰。2017年改組により主任研究員。また2017年より東京大学新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻客員准教授。日本RNA学会評議員 (2020-現在)、日本生化学会評議員 (2023-現在)、JST さきがけ-CREST領域アドバイザー (2018-現在)、Scientific Reports, Editorial Board (2022-現在)。
主な所属学会
- 日本RNA学会
- RNA Society
- 日本生化学会
- 日本分子生物学会
趣味
無い時間を縫ってみるお笑い番組