村中 智明

村中 智明

名古屋大学
大学院生命農学研究科

研究キーワード:
光周性 概日リズム 発光レポーター ウキクサ 局所適応

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研究概要

生命が生み出す約1日周期のリズム、概日リズム。この興味深い生命現象について、主に植物を使って研究してきました。最初はウキクサ植物を用いて、発光レポーターで1細胞レベルでの遺伝子発現リズムを測定し、細胞間での同期を解析しました。最近では、自然環境下での遺伝子の発現リズムを野外トランスクリプトームにより解析しています。昼夜に同期したリズムを刻む多くの遺伝子で、冬にはリズムが停止してしまいます。主要な時計遺伝子のリズムが停止していても、一部の遺伝子ではリズムが残ることが分かってきました。転写だけを見ていては実体がつかめないように思え、時間タンパク質学の必要性を感じています。変革B時間タンパク質学では、カサノリのトランスクリプトーム解析を担当しましたが、本領域では、時間スケールを大きく、タケの開花周期の謎を解きたいと考えています。日本に蓄積されてきたタケ知識の深さには驚くばかりで、世界に先駆けて分子実体を特定すべく奮闘しようと思います。

主要論文

  1. Muranaka T, Ito S, Kudoh H, Oyama T. Circadian-period variation underlies the local adaptation of photoperiodism in the short-day plant Lemna aequinoctialis. iScience. 25: 104634 (2022)
  2. Muranaka T, and Oyama T Heterogeneity of cellular circadian clocks in intact plants and its correction under light-dark cycles, Science Advances, 2: e1600500 (2016)
  3. Muranaka T, Okada M. Yomo J. Kubota S. Oyama T. Characterization of circadian rhythms of various duckweeds, Plant Biology, 17: 66-74 (2015)
  4. Muranaka T, Kubota S. Oyama T A single-cell bioluminescence imaging system for monitoring cellular gene expression in a plant body, Plant Cell Physiol., 54: 2085-2093 (2013)

略歴

2015年9月 京都大学大学院理学研究科博士後期課程 卒業
2015年9月 博士(理学)、京都大学
2015年10月~2016年2月 京都大学大学院理学研究科・研究員
2016年3月~2017年3月 名古屋大学大学院理学研究科・研究員
2017年4月~2020年3月 京都大学生態学研究センター・研究員
2020年4月~2023年2月 鹿児島大学農学部・日本学術振興会特別研究員PD
2023年4月~現在 名古屋大学大学院生命農学研究科・助教

主な所属学会

  • 日本時間生物学会
  • 種生物学会
  • 日本植物生理学会
  • 日本植物学会
  • 日本生態学会
  • 日本進化学会

趣味

読書(SF)、中古レコード収集