近藤孝男先生のご逝去に際し
2023年11月16日、本領域アドバイザーでもある近藤孝男(名古屋大学特別教授)先生がご逝去されました。謹んでお悔やみ申し上げます。
近藤先生は原核生物シアノバクテリアを実験材料に時計遺伝子KaiA、KaiB、KaiCを同定し、この3つのタンパク質とATPを試験管内で混合するだけで、温度補償された24時間周期の概日リズムが観察されることを発見し、その動作原理の解明に邁進されてきました。私どもの領域が目指す、真核生物において温度補償的に24時間をカウントするタンパク質振動子の同定、の基礎となる著名な研究成果であり、私たちの世代のリズム研究者は近藤先生の言葉から多くのことを学んできました。もう近藤先生と熱い議論を交わすことができないことは残念ですが、近藤先生の言葉を胸に、その遺志を継いでいきたいと思います。
領域メンバー一同