ごあいさつ Greeting

寿命、季節応答、概日リズム、発生、細胞分裂、神経発火など生体内には様々な時間スケールの生命現象が存在します。つまり、生物は何らかの仕組みで「時」を生み出しているのです。この中でも特に、min〜dayオーダーの時間情報の処理は転写ネットワークの枠組みで理解されることが多いです。しかし、真に「時」を測る実体はなんでしょうか。

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領域概要・班構成 Project Outline / Team composition

我々は、転写は時計の針のように時計の振動を外に伝える重要な役目を担っており、それとは別に、時計タンパク質が時計のクオーツの役割を担っていると考えています。つまり、時計の針を取り外すと時計は一見止まって見えますが、その中で分子間相互作用・翻訳後修飾・酵素活性・立体構造変化などのタンパク質ダイナミクスが時計振動子(時計のクオーツ)として機能し、「時」を測っているのではないでしょうか。

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吉種 光(東京都医学総合研究所)

A01:時計タンパク質の相互作用リズムと
翻訳後修飾コード

タンパク質ダイナミクスにおける、相互作用と修飾部位の時刻依存性を網羅的に記述し、「時」を生み出すタンパク実体を解明する。

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松尾 拓哉(名古屋大学)

村中 智明(鹿児島大学)

A02:巨大単細胞緑藻で探る1日を規定する
タンパク質特性

緑藻「カサノリ」における、核のない状態での概日リズムを詳細に解析し、リズムを生み出すタンパク質特性を決定する。

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向山 厚(分子科学研究所)

八木田 和弘(京都府立医科大学)

A03:生命の時間を宿す機能的KaiCホモログの
探索技術の開発

タンパクのみで24時間振動を生み出す、原核生物の時計タンパクKaiCの機能的ホモログを真核生物において探索する。

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戸田 浩史(筑波大学)

大出 晃士(東京大学)

A04:Nemuri複合体の同定とその物性理解

睡眠誘因遺伝子Nemuriのタンパク質ダイナミクスにおける変異を行動学的に解析し、睡眠恒常性の時間タンパク質学を展開する。

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